金利の収斂によりカナダドルは米国の通貨に束縛される
2015年1月23日にトロントで撮影されたこのイラスト写真には、一般に「ルーニー」として知られるカナダドル硬貨が写っている。ロイター/マーク・ブリンチ/ファイル写真
[トロント 7月27日 ロイター] - カナダドルは木曜日、概ね強い米国ドルに対して下落したが、投資家がカナダ銀行と連邦準備理事会の同様の金利経路に賭けたため、その動きは限定的だった。
ドル(.DXY)は、予想を上回る米経済指標やハト派的な欧州中央銀行が投資家にFRBが利上げを一時停止するという想定を再考させたことを受け、主要通貨バスケットに対して上昇した。
スコシアバンクのチーフ通貨ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「現時点でカナダドルがドルの陰から抜け出すのは非常に難しい」と述べた。
「おそらく、金利に関してFRBとカナダ銀行は同様の飛行経路をたどっているのではないかと感じている。市場でその考え方に何らかの大きな変化がない限り、あるいはそれがない限り、われわれはおそらく比較的レンジ内に留まるだろう。」
短期金融市場は今後数カ月間のカナダ銀行のピーク金利を約5.25%と織り込んでおり、FRBが織り込んでいる最終金利の5.42%を大きく下回るわけではない。
金曜日に発表される5月のカナダGDP統計は、中銀の追加利上げへの期待を左右する可能性がある。
カナダドルは1.3159〜1.3236ドルの範囲で推移した後、0.2%安の1ドル=1.3227ドル(75.60米ドル)で取引されていた。 円を除く他のG10通貨はさらに大きな下落を記録した。
オズボーン氏は、最近のカナダと米国の利回りの収束、リスク選好の改善、コモディティ価格の上昇を指摘し、「カナダドルは本来あるべき水準に比べて依然として割安に見える」と述べた。
カナダの主要輸出品の一つである原油価格は、4月以来の高値で取引された後、1.7%高の1バレル=80.99ドルで落ち着いた。
カナダ5年債利回りは2007年12月以来の高水準となる4.030%を付けた後、この日は13.9ベーシスポイント上昇の4.019%まで低下した。
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